

賃貸物件を借りる際は仲介手数料を値引きできると聞いたのですが本当ですか?

必ず値引きできるとは限りませんが、交渉することは可能です。

できるだけ費用を抑えたいので、値引きしたいです。どのように交渉すれば良いですか?

仲介手数料を値引き交渉するための5つのポイントを知ることで、値引きに応じてもらえる可能性があります。
上記のように、賃貸物件を借りる際、仲介手数料を値引きできないかと考える方は少なくありません。
賃貸を借りるにはまとまったお金が必要となることもあり、多くの方はできるだけ費用を削りたいと考えるためです。
そのため、この記事では仲介手数料の値引き交渉をする際のポイントについて、詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、値引き交渉する際の参考にしてみて下さい。
・仲介手数料は支払う上限額は決まっているが、下限は決まっていないため、不動産会社の裁量で値引きに応じてくれる
・報酬より契約を優先したり、広告収入などを得ている場合、交渉に応じてくれるケースがある
・仲介手数料の値引きを交渉する際は、5つのポイントを意識することで成功する可能性がある
仲介手数料はなぜ値引きできるの?

仲介手数料は、賃貸物件を借りる際に大家さんとあなたの間に入ってサポートを行うことへの対価として、不動産会社に支払うお金です。
上限が賃料の0.5〜1ヶ月と定められており、これ以上の金額を請求することは出来ません。
賃貸契約における仲介手数料の上限は、宅建業法46条で厳しく決められているためです。
一方で、仲介手数料の下限については定められていないため、不動産会社が応じれば値引きすることができます。
このため、仲介手数料は企業によって設定している金額が異なります。
不動産会社別の仲介手数料を知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
不動産会社が値引き交渉に応じる3つの理由
上記で仲介手数料の値引き交渉ができると記述しましたが、必ずしも全ての不動産業者が応じる訳ではありません。
仲介手数料は企業が受け取る「報酬」であるため、それ以外に利益を得られる見込みがなければ、簡単に応じることができないためです。
ちなみに、不動産会社が値引き交渉に応じる場合の理由は以下の3つが考えられます。
- 報酬よりも契約の締結を優先する
- 大家さんから広告収入を得ている
- 不動産会社が大家になっている
それぞれについて解説していきます。
報酬よりも契約の締結を優先する
不動産屋には、閑散期と呼ばれる時期があります。
閑散期は物件を契約する方が少ないため、報酬を得るよりも契約に繋げたいと思う企業も多いです。
このため、仲介手数料を安くしたり無料にすることで、少しでも多く契約件数を増やしたいといった理由で、値引きに応じるケースがあります。
大家さんから広告収入を得ている
不動産業界には、「AD」と呼ばれる広告料を不動産会社が受け取れる仕組みがあります。
不動産会社の中にはこのADを利用して、大家さんに「物件募集時に入居者を見つけて契約に至ったら、敷金や礼金の何%から広告料を支払ってもらう」と取り決めている企業も少なくありません。
これらの報酬を受け取っている企業であれば、仲介手数料を貰えなくても利益を確保できるため、値引き交渉に応じてくれることが期待できます。
ただし、賃料に広告料が含まれているかどうかは、不動産業者しか知ることができません。
不動産会社が大家になっている
不動産会社の中には、自社物件と呼ばれる「その企業が大家になっている物件」を保有しているケースがあります。
この場合、毎月入居者から家賃収入を得ており、仲介手数料を得なくても問題ないと考える企業もあるため、交渉に応じてくれる可能性が高いです。
ただし、自社物件だからといって、必ずしも交渉に応じてくれる訳ではありません。あくまでも不動産会社の状況や判断次第であることを覚えておいて下さい。
不動産会社の中には「自社物件は自社でしか紹介できない」ことを逆手に、強気に出てくる会社も存在します。
仲介手数料の値引き交渉する際のポイント

仲介手数料の値引き交渉をする際のポイントは、以下の5点です。
- 不動産業者の閑散期を狙う
- 他社の見積もりと比較する
- 契約する意思表示をする
- 具体的な予算を提示する
- 申込書を書くタイミングで交渉してみる
それぞれ詳しく解説していきます。
不動産業者の閑散期を狙う
不動産業者に仲介手数料の値引き交渉するタイミングは、閑散期を狙うと交渉に応じてくれる可能性があります。
一方で、賃貸物件の場合は就職や進学に向けた1〜3月、企業の転勤や転職が集中しやすい9〜10月に入居希望者が増える傾向にあるため、この時期に交渉をしても断られるケースが多いです。
このため、値引き交渉をするのであれば、不動産会社が閑散期となりやすい6〜8月を狙ってみましょう。
他社の見積もりと比較する
他社の見積もりと比較することで、交渉に応じてもらえる可能性があります。
賃貸物件の募集時は、複数の不動産会社が同時にその物件を扱っているため、「他社よりも良い条件を提示して契約してもらおう」と考える企業があるためです。
そのため、仲介手数料の交渉をする際は、事前に複数社に見積もりを出してもらうようにして下さい。
さらに、「他社の方が安いが、こちらの不動産会社に依頼をしたいと考えている」といった内容を伝えると、値引きに応じてくれる可能性が高まります。
ただし、やりすぎると入居自体を断られる可能性もあるため、注意が必要です。
契約する意思表示をする
値引き交渉するうえで、必ず契約する意思表示をすることが重要となります。
内見希望者の中には借りる気はなく話を聞きたくて来店する方がいるため、契約する気がないと見做されてしまうと真摯に対応してもらえない可能性があるためです。
このため、必ず契約する意思表示をしてから、値引き交渉を行うようにして下さい。
満足のいく結果を得られるかは分かりませんが、真摯な対応をしてくれるはずです。
具体的な予算を提示する
具体的な予算を提示しておくことで、仲介手数料分を調整してくれる場合があります。
例えば、予算よりも少し金額の大きい物件を希望した場合に、仲介手数料を減額することで予算内に収まる場合は、値下げをしてくれる可能性があります。
このようなケースは、仲介手数料を少し減らせば契約を締結できる可能性が高いため、不動産会社の方から提案してくる場合も少なくありません。
ただし、初期費用が予算内に収まってしまうと、交渉の余地がなくなるので、注意が必要です。
申込書を書くタイミングで交渉してみる
仲介手数料の値下げ交渉をするのであれば、「申請書を書くタイミング」に伝えるがおすすめです。
物件を探している最中に交渉をすると、「予算を下げた方がいいですね」などと言われてしまい、希望に沿わない物件を紹介される可能性があるためです。
このため、申請書を書くタイミングで「仲介手数料を値下げする事は可能ですか?」と確認をしてみて下さい。
企業側に応じる気持ちがあれば、相応の対応をしてくれることを期待できます。
仲介手数料を節約できるおすすめの不動産会社5選

仲介手数料を節約出来るおすすめの不動産会社は以下の5つです。
- アパマンショップ
- エイブル
- ミニミニ
- レオパレス21
- UR都市機構
それぞれについて説明していきます。
アパマンショップ
アパマンショップも仲介手数料を抑えることが出来る不動産会社になります。
仲介手数料が0.5ヶ月や無料のキャンペーンを定期的に行っているためです。
また、取り扱い物件も多いこともおすすめする理由のひとつになります。
このため、アパマンショップで仲介手数料が安い物件を選ぶ際は、ホームページでキャンペーンが行われているかを確認するようにしましょう。
エイブル
エイブルは仲介手数料を抑えることが出来るおすすめの不動産会社になります。
すべての賃貸住宅の仲介手数料が家賃の0.5ヶ月に設定されているためです。
ただし、仲介手数料が0.5ヶ月になるのは直営店に限られます。
このため、仲介手数料を抑えたい場合はまずは直営店のエイブルで、物件を探すようにしてください。
ミニミニ
ミニミニも仲介手数料が抑えることが出来るおすすめの不動産会社になります。
住み替えの場合に仲介手数料が掛からないサービスがあることや、仲介手数料が0.5ヶ月であるためです。
ただし、支店名の前に「FC」とついているフランチャイズ店の場合は、仲介手数料が1ヶ月に設定している場合があるため、注意が必要になります。
レオパレス
レオパレス21も仲介手数料を抑えることが出来る不動産会社になります。
物件の管理をレオパレス21が行っているため、仲介手数料が掛かりません。
ただし、レオパレス21の物件は単身者向けの物件が多いことや、壁が薄いといったデメリットもあるため、注意が必要です。
UR都市機構
UR都市機構が管理している「UR賃貸住宅」も仲介手数料が掛からない物件になります。
直接UR都市機構と契約するためです。
ただし、UR賃貸住宅は一部の県には物件がないうえに、物件数も少ない欠点もあります。
このため、引っ越し先にUR賃貸住宅がある場合は幸運です。
まとめ:賃貸物件における仲介手数料は交渉のポイントを抑えておくことで値引きできる可能性がある

賃貸物件を借りる際はまとまったお金が必要となるため、仲介手数料を少しでも減らしたいと考える方は少なくありません。
一般的に見ると、仲介手数料は無駄なお金に映ってしまうためです。
そのため、この記事では、仲介手数料の値引き交渉をする際のポイントを解説してきました。以下、この記事のおさらいです。
・仲介手数料は支払う上限額は決まっているが、下限は決まっていないため、不動産会社の裁量で値引きに応じてくれる
・報酬より契約を優先したり、広告収入などを得ている場合、交渉に応じてくれるケースがある
・仲介手数料の値引きを交渉する際は、5つのポイントを意識することで成功する可能性がある
上記の内容を参考に、仲介手数料の交渉を行ってみて下さい。
なお、この記事を書いている「FPアキ」に
興味を持ってくださった方は、プロフィールもみていただけると幸いです。
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