

賃貸物件でペットを飼いたいと思っているのですが、ペット可の物件は通常の賃貸物件よりも家賃などの費用が高くなりますか?

一般的な賃貸物件と比べて、ペットが飼える部屋の家賃は1〜2割程度高い傾向があります。また、敷金や退去費用についても高いことが多いです。

そうなのですね。多少高くてもペット可の物件に住みたいと思っています。ペット可の物件を選ぶ際に注意するべきポイントはありますか?

内見時であれば部屋の「風通し」や「日当たり」を確認することが重要になりますし、契約前では飼育可能なペットの種類を確認するなど多くの注意点があります。
上記のように、これからペットを飼える賃貸物件を借りようと考えている方の中には、「費用がどれくらい掛かるのか」、「部屋を探す際の注意点が知りたい」などの疑問を持っている方が数多くいます。
ペット可の物件は、一般的な物件をよりも費用が掛かるうえに部屋を選ぶ際の注意点も多いためです。
そのため、この記事では「賃貸物件でペットに掛かる主な費用」、「ペット可の物件を選ぶ際の注意点や内見のポイント」について、詳しく解説していきます。
賃貸物件でペットを飼うことを検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
・ペット可の物件は通常の物件よりも家賃や敷金、退去費用が高い傾向がある
・ペット可の物件を内見する際はペットと人の両方の生活環境を考えて間取りなどを確認する
・ペット可の物件を選ぶ際は飼えるペットの種類を確認するなど4つの注意点を確認する
賃貸物件でペットを飼う際に掛かる主な費用

アパートや賃貸マンションなどの賃貸物件でペットを飼う場合は、ペットを飼っていない物件と比べて費用が掛かります。
では、どういった費用が掛かるのでしょうか?
それは主に以下の3つの費用です。
- 賃貸費用が通常の物件よりも1〜2割り程度高くなる
- 敷金が通常の物件よりも高くなるケースがある
- 退去費用が通常の物件よりも高くなる
それぞれについて説明していきます。
ペット可の物件の場合家賃は相場よりも高くなる
ペットを飼うことができるペット可の物件は、一般的な賃貸物件よりも家賃が1〜2割程度高くなりやすい傾向にあります。
ペットを飼っていることで部屋が痛みやすいことや近隣トラブルが発生しやすくなるため、大家さんとってリスクが大きいためです。
例えば、6万円家賃の物件の場合、同じ間取りでもペット可になると6,000円〜12,000円程度高い66,000円〜72,000円の家賃になります。
また、ペットや人がより快適かつ安心して一緒に暮らせるように設備や工夫が施された住宅であるペット共生住宅の場合は、一般的な部屋よりも家賃が2割〜3割程度高いことが多いです。
このように、ペットが飼える物件は家賃が高い傾向にあるため、生活費と家賃のバランスをよく考えて部屋を借りることが重要になります。
敷金が高く設定されているケースがある
ペットを飼うことができる物件であるペット共生物件やペット可の物件は、敷金が高く設定されています。
ペットを飼っていると、壁や床などがペットの爪などで傷が付きやすいなど退去時に原状回復のための費用が高額になる可能性が高いためです。
このため、一般的な物件よりも敷金を1カ月分ほど増やしている物件が少なくありません。
例えば、敷金の平均が1ヶ月分のエリアで家賃10万円の物件を借りる場合、ペット可の物件は一般的な物件よりも1カ月分多い、2カ月分の20万円が敷金に設定されています。
このように、ペットを飼える賃貸物件は一般的な物件よりも初期費用が高くなる傾向があるため、注意が必要です。
退去費用が大きく掛かるケースが多い
ペットを飼うことが出来る賃貸物件の場合、ペットによる壁紙の傷や床の傷や汚れについては、退去時に借り主が修繕費を負担する必要があります。
また、ペットによる臭いが部屋についている場合は消臭する必要があるため、消臭に掛かる費用についても借り主の負担です。
そのため、一般的な物件よりも退去費用が高くなります。
ちなみに、壁紙や床の修繕費用や消臭費用については、修繕が必要な広さによって異なりますが、修繕費用が10〜15万程度、消臭費用が3万〜10万程度必要となるケースが多いです。
このように、ペットを飼うとどうしても壁や床が傷つくため、退去費用が高くなることを理解したうえで部屋を借りるようにしてください。
ペット可の物件を内見する際のポイント

賃貸物件でペットを飼うと費用が掛かることを理解したうえで、ペット可の物件に住むことを決めたなら、次にするべきことはペットとあなた自身にとって理想の家を探すことです。
いくらペット可の物件だからといって、ペットに負担が掛かるような物件だと理想とはいえません。
では、どういったポイントを確認すればいいのでしょうか?
それは、以下の2つです。
- 日当たりと風通しを確認する
- ペットの寝床やトイレを確保出来るだけの間取りがあるかのを確認する
それぞれについて説明していきます。
日当たりと風通しを確認する
内見の際は、日当たりや風通しを確認することが重要になります。
風通しが良くないと部屋に湿気や熱がこもり部屋の温度や湿度が高くなってしまいますし、日当たりが良くないとあなたやペットにとって良い環境とはいえないためです。
仮にそのような部屋を選んでしまうと、特にペットにとって非常に過酷な環境になるため、注意しなければいけません。
最悪の場合、ペットが体調を崩してしまうなどの危険性もあります。
ちなみに、万が一そういった部屋を借りてしまった場合は、エアコンを1日中付けることで解決することは可能です。
ペットの寝床やトイレを確保出来るだけの間取りがあるかのを確認する
内見の際に部屋の広さや間取りを、実際に確認することも重要になります。
家事動線やあなた自身がよく利用する場所などを考えて、ペットの寝床を決める必要があるためです。
さらに、ペットのトイレの設置場所に関しても、風通しの良い位置で生活スペースから離れた場所が良いため、内見時にトイレの設置場所を確認しておくことをおすすめします。
このように、内見時に実際に生活することを考えることで、ペットとあなたの両方にとって快適な環境であるかを確認することが可能です。
そのため、間取りである程度ペットの寝床などを決めておいて、内見する際に実際に決めた場所がベストな位置なのかを確認するようにしてください。
ペットが飼える賃貸物件を選ぶ際の注意点

ペットが飼える賃貸物件を選ぶ際に、不動産屋に以下の4つのポイントを確認することで、入居後のトラブルを防ぐことが可能です。
- ペット可でなのか相談可物件であるのかを確認する
- 飼育可能なペットの条件を確認する
- 退去時の原状回復に関する特約があるのか確認する
- 過去ペットに関するトラブルがあったかを確認する
それぞれについて説明していきます。
ペット可なのか相談可物件であるのかを確認する
ペット可の物件なのか、相談可能物件なのかを確認することは非常に重要になります。
相談可能物件とは大家さんに確認をして、許可をもらえればペットを飼うことが出来る物件を指すためです。
そのため、近隣住民の中には、その物件がペットを飼うことのできる物件だと知らない方も数多くいます。
このように、大家さんの許可を得てペットを連れて入居しても、ペットを快く思わない住民が多い物件もあるため注意が必要です。
飼育可能なペットの条件を確認する
飼育可能なペットの条件を確認することも重要なポイントになります。
例えば、物件によってはペットの個体差に制限を設けているケースもあるため、大型犬などサイズの大きい生き物を飼うことが出来ない可能性があるためです。
飼えるペットの種類や大きさを確認しないと、実際にペット可の物件を借りてからあなたが飼いたいペットが飼えないといった事態に陥りかねないため、事前に不動産会社に確認を行なっておくようにしてください。
退去時の原状回復に関する特約があるのか確認する
ペット特約があるかを確認することも重要なポイントになります。
ちなみに、ペット特約とは原状回復時に借り主が負担する修繕費用の範囲についての取り決めのことです。
ペット特約を確認することで、退去時に負担するであろう費用がある程度予想することが出来ます。
賃貸物件でペットを飼う場合、退去時にまとまったお金がかかるケースもあるため、事前にどのくらいの費用がかかるのかを把握するためにも、ペット特約を確認するようにしてください。
過去ペットに関するトラブルがあったかを確認する
契約前に不動産屋や大家さんに対して、過去にペットに関するトラブルがあったかを確認するようにしてください。
いくらペット可物件でも、ペットが原因で近隣住民とトラブルに発展したケースは少なくないためです。
最悪のケースでは、引越しをしなければならない事態に陥った事例もあります。
このため、こういったリスクを把握するためにも、過去に発生したトラブルについて事前に確認することが重要です。
まとめ:ペットを飼う際は費用や注意点をよく理解しておくことが重要

ペット可の物件を借りる場合、家賃や敷金、退去費用などが通常の物件よりも高くなります。
そのため、生活費と家賃のバランスを考慮して物件を選ぶことが重要です。
また、ペット可の物件を借りる際には、事前に飼えるペットを確認するなどの注意点も数多くあります。
そのため、この記事では「賃貸物件でペットに掛かる主な費用」、「ペット可の物件を選ぶ際の注意点や内見のポイント」を詳しく解説してました。
以下、この記事のおさらいです。
・ペット可の物件は通常の物件よりも家賃や敷金が高く、特に退去費用は高額になるケースがある
・ペット可の物件を内見する際は生活動線などをよく確認してペットの寝床やトイレの場所を決めることが重要
・ペット可の物件を選ぶ際はペット特約の内容を確認するなど4つの注意点を確認する
この記事で解説した内容を参考に、ペットが飼える賃貸物件を探すようにしてください。
なお、この記事を書いている「FPアキ」に
興味を持ってくださった方は、プロフィールもみていただけると幸いです。