

家を借りるときの仲介手数料の金額はいくら掛かりますか?

仲介手数料の相場は賃料の0.5〜1ヶ月(法律で上限あり)です。例えば、10万円の賃料の場合は5〜10万程度を目安にしてください。

案外高いのですね。仲介手数料を安く済ます方法は何かありますか?

仲介手数料が安い不動産で契約することや交渉で安く出来る場合もあります。ただし、交渉で値下げしようとするのは不動産会社からの印象が悪くなるため、おすすめしません。
上記のように、賃貸契約時の仲介手数料について、疑問を持っている方は数多くいます。
引っ越しをするときは仲介手数料だけでなく、敷金や礼金などの多くの初期費用が掛かるため、引っ越し費用を少しでも抑えようとするのは当然です。
そこで、この記事では賃貸に掛かる仲介手数料の相場や安く抑えるためのポイント、大手不動産会社の仲介手数料について詳しく説明していきます。
最後まで読んで、部屋を探す際の参考にしてみてください。
・ 仲介手数料は不動産会社が入居するまでの手続きなどをサポートしてくれた代価
・ 仲介手数料の相場は賃料の0.5〜1ヶ月で、1ヶ月よりも高い仲介手数料は違法
・ 初期費用の相場は賃料の4.5〜5ヶ月
・仲介手数料を交渉して値下げすることは難しいうえに不動産会社からの印象が悪くなる可能性がある
賃貸契約における仲介手数料とは?

部屋を借りるために賃貸契約を結ぶ際、部屋を探してくれた不動産業者へ仲介手数料の支払いが必要です。
この仲介手数料とは、大家と借主である自身のやり取りなどをサポートする代価として不動産業者に支払うもので、不動産業者は仲介手数料の見返りとして、条件に合った物件を探すだけでなく、内見や契約手続き、大家さんとの交渉なども行ってくれます。
ちなみに、お部屋探しを自身で行うことも出来なくはないですが、手間や時間が掛かるため、最適な物件を探し出すことは事実上不可能です。
そのため、ある意味仲介手数料は、賃貸契約をする際に必要不可欠な費用だと言えます。
賃貸契約における仲介手数料は法律によって取り決めがある
仲介手数料は宅建業法第46条によって、国土交通大臣の定める額を超える報酬を受け取ってはならないと定めています。
国土交通大臣の定めとは、建設省告示第1552号第四のことです。
この告示は以下の内容が記載されています。
- 不動産業者が受け取る仲介手数料は、大家と入居者の仲介手数料を合わせて賃料の一ヶ月分が上限
- アパートやマンションなどの居住用の建物の場合は、大家と入居者の一方から受け取れる仲介手数料は賃料の0.5ヶ月分が上限
- 仲介の依頼をするときまでに承諾があれば、片方から0.5ヶ月を超える金額を受け取ることが出来る
上記のように金額が法律によって規定されています。
仲介手数料の支払いのタイミング
仲介手数料を支払うタイミングは、重要事項説明を受けて契約を締結した後です。
賃貸契約書で金額などを確認し、問題なければ契約書に捺印後、敷金や礼金、前賃料などの初期費用と一緒に支払います。
仮に、理由がなく支払いが遅れてしまった場合は、信用問題にもなりかねません。
怪我などの事情があり支払いが数日遅れる場合は、事前に不動産業者に連絡するようにしてください。
賃貸契約における仲介手数料の相場

前述したように仲介手数料は法律によって契約者の同意がある場合は、仲介手数料は賃料の1ヶ月分が上限で、同意がない場合は賃料の0.5ヶ月分と定められています。
そのため、賃料の0.5〜1ヶ月分が相場です。
例えば、賃料が15万円の場合の仲介手数料は以下になります。
・0.5ヶ月のケース
75,000円(賃料の半月分)+7,500円(消費税10%)=82,500円
・1ヶ月のケース
150,000(賃料と同額)+15,000円(消費税10%)=165,000円
上記のように、仲介手数料は賃料によって大きく変わるので、費用を抑えたい場合は仲介手数料が安い不動産業者を探すようにしてください。
大手不動産業者の仲介手数料一覧
大手不動産業者の仲介手数料の一覧は以下の表になります。
会社名 | 仲介手数料 |
アパマンショップ | 賃料の1ヶ月分+税 |
ピタットハウス | 賃料の1ヶ月分+税 |
ホームメイト | 賃料の1ヶ月分+税 |
いい部屋ネット | 賃料の1ヶ月分+税 |
ミニミニ | 賃料の半月分+税 |
エイブル | 賃料の半月分+税 |
レオパレス | 無料 |
上記のように、賃料の1ヶ月という不動産業者が多いです。
ただし、アパマンショップはよく仲介手数料無料キャンペーンを実施しています。
このように不動産業者によっては普段仲介手数料が必要な会社でも、仲介手数料を無料にしていることもあるため、よくチェックするようにしてください。
なお、キャンペーンを行なっているかどうかは、以下のHPを見れば分かります。
仲介手数料を含む初期費用の相場
仲介手数料を安く抑える方法は以下の4つです。
- 不動産会社と交渉を行う
- 大家と直接契約する
- 仲介手数料が無料や安い物件を探す
- 無店舗型の不動産会社を選ぶ
それぞれについて解説していきます。
なお、こちらの記事では初期費用を抑えたいときの対応について、詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
不動産会社と交渉を行う
不動産会社と交渉を行うことで、仲介手数料を値下げしてもらう方法になります。
仲介手数料は上限が決まっていますが、下限が決まっていないため、交渉次第で値切ることは可能です。
ただし、不動産会社は仲介手数料を収入源にしているため、交渉して値引きに応じてくれるケースはそう多くありません。
大家と直接契約する
大家さんが所有している物件を直接契約する方法も、仲介手数料を抑えることが出来ます。
不動産会社を通さないので、仲介手数料が掛からないためです。
ただし、不動産会社を通さずに大家さんと直接契約するのは容易ではありません。
友人に大家さんを紹介してもらうなどの方法で、大家さんと直接知り合いになる必要があります。
仲介手数料が無料や安い物件を探す
仲介手数料が無料や0.5ヶ月の不動産会社を探すことで、仲介手数料を抑えることが出来ます。
不動産会社が自社で所有している物件や大家さんから高い広告費用もらっているなどの理由で仲介手数料が無料になっている物件があるためです。
ただし、中には長期間入居者が集まらない物件や建物に問題がある物件などもあるため、契約する前に必ず内見を行うようにしてください。
無店舗型の不動産会社を選ぶ
最近では、無店舗型の不動産仲介会社が増えてきており、そういった不動産会社を選ぶことで仲介手数料を安く抑えることが出来ます。
無店舗型の不動産会社には、仲介手数料が一律に設定されているものや、無料のものも多いためです。
例えば、「ハウスーモ」は仲介手数料が掛かりません。
さらに、「VILLAGE HOUSE」なら仲介手数料だけでなく初期費用も格段に抑えることが出来ます。
ただし、無店舗型の不動産会社は小規模な会社が多く、中には怪しい会社も存在するため注意が必要です。。
その点、先ほど紹介した2社なら安心して利用できるため、ぜひ参考にしてみてください。
仲介手数料が安い物件を契約するときの注意点
仲介手数料が安い物件を契約するときの注意点は以下の3つのケースです。
- 物件に問題がある
- 家賃が周辺の家賃相場よりも高く設定されている
- 仲介手数料が他のの名目で請求されている
それぞれについて説明していきます。
物件に問題がある
物件に問題があって仲介手数料が安くなっているケースがあります。
例えば、周辺に居酒屋が多くうるさい場合や、駅から遠く立地が良くない場合などです。
このように何かしらの問題があり入居者が集まらないために、仲介手数料が安く設定されているケースがあるので、契約する前に内見を必ず行うようにしてください。
家賃が周辺の家賃相場よりも高く設定されている
仲介手数料分の費用を家賃に上乗せし、仲介手数料を安くしているケースがあります。
そういった物件では、初期費用は安くても年間で支払う費用が高くなる可能性があるので、注意が必要です。
このような手口で相場よりも家賃が高い部屋を借りることにならないように、周辺の家賃相場をあらかじめ確認するようにしてください。
仲介手数料が他の名目で請求されている
消毒費用など他の項目に仲介手数料を上乗せして請求して、仲介手数料を抑えているケースがあります。
こういったケースでは、仲介手数料は無料になっていますが、初期費用の総額は似たような物件とあまり変わりません。
このため、賃貸借契約を行う際に初期費用の相場を理解して、初期費用の内訳をよく確認するようにしてください。
不動産会社を選ぶときのポイント
顧客思いの良い不動産会社なら、仲介手数料が無料の物件を紹介してくれる際、デメリットや注意点についても説明してくれます。
では、どうすれば良い不動産会社を見つけられるのでしょうか?
それは以下の4つのポイントを押さえて探すことで可能です。
- 条件に合った部屋を多く提案してくれる
- その場で大家さんや管理会社に空き状況を確認してくれる
- 来店時にスムーズに案内してくれる
- ある程度目星をつけた物件に対して率直な意見を言ってくれる
それぞれについて説明していきます。
条件に合った部屋を多く提案してくれる
条件にあった物件を複数提案してくれる不動産会社は、良い不動産会社といえます。
複数の物件を提案してくれることで、理想にあった条件の部屋を探せる可能性が高いためです。
このため、同条件の物件を複数紹介してくれる不動産会社を探すようにしてください。
その場で大家さんや管理会社に空き状況を確認してくれる
その場で物件の空き状況を確認してくれる不動産会社も、良い不動産会社の条件になります。
目の前で確認してくれることで、空いている物件を空いていないと言うなどの誤魔化しが効かないためです。
このため、不動産会社に訪問して物件を探す際は、担当者の対応を確認するようにしてください。
ある程度目星をつけた物件に対して率直な意見を言ってくれる
インターネットなどで物件を決めてしまっている場合やある程度目星をつけている場合でも、その物件に対して率直な意見を言ってくれる不動産会社は信頼出来ます。
目星をつけた物件が自身の条件にあった物件ではない可能性や、もっと良い物件がある可能性があるためです。
しかも、そういった信頼できる不動産会社なら、インターネットには掲載されていない物件を紹介してくれる場合もあります。
このため、事前に決めてきた物件に対して、意見を言ってくれる不動産会社を探すようにしてください。
まとめ:仲介手数料は値下げ交渉は出来るが執拗な交渉はおすすめしない!

初めて賃貸契約をする方の中には、不動産業者に仲介手数料について、疑問を持っている方は珍しくありません。
引っ越しは高額な費用が必要になるので、初期費用やその内訳について疑問を持つのは当然です。
そのため、この記事では賃貸に掛かる仲介手数料の相場や安く抑えるためのポイント、初期費用について解説してきました。
解説してきた内容を簡単にまとめたのが以下になります。
・ 仲介手数料は不動産業者が入居するまでの手続きなどをサポートしてくれた代価
・ 仲介手数料の相場は賃料の0.5〜1ヶ月
・ 初期費用の相場は賃料の4.5〜5ヶ月程度
・ 仲介手数料の執拗な値下げ交渉はおすすめしない
上記の内容を参考に、賃貸契約を行うようにしてください。
なお、この記事を書いている「FPアキ」に
興味を持ってくださった方は、プロフィールもみていただけると幸いです。
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